2020年12月26日~2021年1月3日の取材記事

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5回もやった『アサルトリリィBOUQUET』のインタビューはこれでラスト
原作であるアクションドール、そしてアニメが生まれるまでを振り返ってもらった
話す前はどんな人なのかとビクビクしていたけど、原作者の方もプロデューサーもめっちゃ喋ってくれる人だった。

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その『アサルトリリィ』の2人よりさらにいろいろ話してくれた『D4DJ First Mix』水島精二監督のインタビュー。個人的には結構面白くなってるんじゃないと思ってる。『D4DJ』をアニメにできるのは多分この人しかいなかった。

 

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『アサルトリリィBOUQUET』『D4DJ First Mix』で合計7つもインタビューして、その裏でこっそりやってた『LIP×LIP FILM×LIVE』のインタビュー。話を聞いたのはHoneyWorksのメンバー3人。
別にこれがLIP×LIPのゴールではなく、これから先も成長し続ける。これが聞けただけで良かったんじゃないかと僕は1人満足してる。

2020年ユマ的ゲーム10選

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To The Moon

 

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カナダのデベロッパー・Freebird Gamesが手掛けたアドベンチャーゲーム。もともとは2011年にPCでリリースされ、実に9年の時を経てSwitch版が2020年に配信となった。

 

思い残すことなく人生最後の時を迎えてもらうため、その人が叶えたかった夢を記憶の中で叶える、というストーリー。プレイヤーは、人の記憶の中に入れる技術を持った職員を操作することになる。

そして作中で記憶に潜る相手は、「月に行きたい」と願う老人。今にも息絶えそうな老人の記憶の中に入り、あの手この手を尽くして記憶の書き換えを目指す。

 

このゲームは「RPGツクール」で制作されており、グラフィックはまさに“あの感じ”を踏襲している。前時代的とも言っていい。また戦闘があるわけでもなく、ストーリーを読み進め、たまにパズルを解くくらい。ゲームとしてはかなりシンプルだ。

しかしそんなことどうだっていいのだ。このゲームの中に流れる永遠のような時間と音楽、そして音楽。どれをとっても素晴らしく、12ヶ月経って今でも鮮明に思い出せる。スクリーンショットの1枚を見ただけで、美しい結末がフラッシュバックして鳥肌が立つ。体験としてのゲームだ。

 

老人はなぜ「月に行きたい」と願うのか、その裏に隠された秘密とは…。

SFであり、ファンタジーであり、恋愛であり、青春でもある。これを体験できる。だからゲームはすごいんだ。

 

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グノーシア

 

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2019年にPS Vita向けに発売されたアドベンチャーゲームをSwitch向けに移植した作品。PS Vitaは2019年の時点ではっきり言って死に体で、このゲームもSwitchでようやく日の目を見るチャンスを得たと言っていい。

 

本作は宇宙船を舞台に、人狼ゲームを1人で何度でもプレイできるのが特徴。一癖も二癖もある仲間たちの中から、人狼である”グノーシア”を見つけていく。ルールや参加人数はプレイする度に変わり、時にはプレイヤー自身が人狼として、仲間だったキャラクターを手に掛けることも。

そして、何度も何度も人狼ゲームを繰り返すうちにストーリーは進み、宇宙船でなにが起こっているのかが明らかになっていく。

 

人狼ゲームはかなりガチで、ベストを尽くしても負けてしまうことがしばしば。とはいえ1周が10分~15分くらいなので、ストレスを感じることは少ない。というか、謎が謎を呼ぶストーリーと、異常なキャラクターの異常なセリフを前にしたら、途中でやめる選択肢はまず生まれない。エンディングを迎えるための、極めてゲーム的な演出も見事だった。

 

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BEYOND BLUE

 

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広大な海を探索する海洋アドベンチャーゲーム『BEYOND BLUE』。色鮮やかな海中を舞台にした『ABZU』、クラフト要素を詰め込んだ『Subnautica』など色々あるけど、本作はあくまでリアル志向。それもそのはず、本作は「ブルー・プラネット」などのドキュメンタリーで知られるイギリス公共放送・BBC協力のもと制作されたのだ。

 

プレイヤーはマッコウクジラの調査をする科学者となり、潜水スーツを身に着け自由に海を探索する。美しいサンゴ礁や楽しげなイルカたちもさることながら、一番の魅力はやっぱり怖さだと思う。

自分より何倍、何十倍もあるクジラが間近に迫る怖さ、少しでも深く潜れば暗闇になる怖さ、得体の知れない生物と遭遇したときの怖さ。海の中できっと出会うであろう恐怖の数々を疑似体験できる。同時に、独特の恐怖から抜け出して調査船に戻ったときの安心感…。

 

このジャンルでは、かつてPS3で発売された『AQUANAUT’S HOLIDAY』以来の会心作。

 

 

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ファイナルファンタジーVII リメイク

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空飛ぶ敵をロックオンしたときカメラがグニャグニャ動くのは本当にどうにかしてほしいと思いつつ、それでも『ファイナルファンタジーVII リメイク』を、2020年を代表するゲームに入れないのはちょっと難しい。

 

言わずと知れた『ファイナルファンタジーVII』を、2020年のゲームとしてリメイクした作品。しかしリメイクと言いつつストーリーはかなり変化が見られ、リスタートとか違う呼び方のほうがふさわしい気がする。

 

変化を加えて新しい驚きを与えたストーリー、コマンドにちょっとしたアクションも加えたバトルシステムは高い次元でまとまっている。

そして何より素晴らしかったのがミッドガルの再現具合。昔は想像力で補っていたミッドガルの錆びついた町並みが、違和感なく表現されていた。

 

だから僕は言いたい。もっと先の街も見たかったよ。ワールドマップがどうなるかも見たかったしユフィも見たかった。

「分作でよかった」なんて納得したくもないけど納得せざるを得ないのが現状である。だからせめて、この先のロードマップを見せてほしい。このゲームの問題点は、不満はないのに不安がつきまとうことだ。

 

 

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Ghost of Tsushima

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アサシンクリード ヴァルハラ』や『サイバーパンク2077』、あるいは『The Last of Us Part II』がしょーもない理由で評価を落とす中、『Ghost of Tsushima』は裏切ることなく約束を果たした。

 

鎌倉時代対馬を舞台にしたこのオープンワールドゲームは、“普通に面白い”を極限まで研ぎ澄ましたような作品だ。

これまでのオープンワールドと比べて、ずば抜けたなにかがあるわけではない。メインミッションを繰り返してるうちに飽きてくる、オープンワールド特有の弱点もそのままだ。

 

しかし、日本人だから分かる日本の空気感、『七人の侍』を意識したストーリーライン、一騎打ちにチャンバラ、ステルスキルまで自由に選べる戦闘。そのどれもが的確で、きれいに組み立てられている。

海外のスタジオが、日本を舞台にしたゲームを作るなんてアウトローな企画が、結果的にとても優等生的作品に仕上がった。上述の通り、問題作の悪い面がクローズアップされがちな2020年のゲームシーンにおいて、とても貴重な存在だったのは間違いない。

 

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ori and the will of the wisps

 

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いつまで経っても『Hollow Knight: Silksong』が発売されないメトロイドヴァニア界隈にとって、『ori and the will of the wisps』がSwitchで発売されたのはある種の救いだった。

 

前作『オリとくらやみの森』のアクションを踏襲しつつ、砂に潜ったり、水中を素早く泳いだりといった新要素が追加された。行けなそうで行ける場所が増え、それに伴い行けそうで行けない場所も増えた。メトロイドヴァニアは数あれど、ここまで探究心をくすぐるゲームはなかなか出会えない。

 

ボスとのバトルというのも、前作以上にフィーチャーされていると感じた。前作が棘の床をいかに回避するか、みたいな「スーパーマリオ」的アプローチがメインだったが、これにボスバトルというプラスアルファが加わった。

難易度は全体的に高めだが、ロードもないのでリトライにストレスはかからない。そもそもこのジャンルで難しさを気にする人はいないと思うが。

 

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ゼルダ無双 厄災の黙示録

 

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無双シリーズ不毛の地、海外でも売れてるらしい。それはゼルダゼルダである所以でもあるのだけど、売れたこと以外にもこのゲームが世に送り出された意味はあると思う。

 

本作では、2017年発売の『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』から100年前に起きたことが描かれる。より正確に言えばifストーリーなので、100年前になにが起こったかを描きつつ、決して悲しい結末にはなっていない。

ifではなく、なぜ100年後があんな荒廃した世界になってしまったのかを克明に描いてほしかった人もいると思う。というか僕もその1人だけど。

でも正直そんなことはどうでも良くて、『ブレス オブ ザ ワイルド』のグラフィックで、あの世界を、あのキャラクターたちが活躍してくれることに意義があるのだ。あのワールドマップを見て、まだこの世界を冒険したいと思わせたから、このゲームは勝ちなのだ。

 

現在制作中の『ブレス オブ ザ ワイルド』続編が生まれる前に僕達の目の前に現れた『ゼルダ無双』。本編前のスピンオフとして、こんなに完璧なゲームあっただろうか。

 

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あつまれ どうぶつの森

 

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DIYを作成するときのUIとか、手に入れたアイテムの管理とか不便なところもたくさんある。そんな不満点を圧倒的な物量と、コミュニケーションという人類最大の娯楽でねじ伏せた快作であり怪作。

 

捕まえられる虫や魚の数がまず膨大で、1ヶ月ごとに変化があるんだからまったく追いかけられない。それに加えてDIYのアイテムまであるから、きっとコンプリートという言葉自体が存在しない。圧倒的な物量である。

 

そして自分の島にほかのプレイヤーを呼び、時にはこちらから訪問するコミュニケーションがある。

別に自慢し合うだけじゃない。腐ってしまいそうなカブをほかの島で売りさばき資金を集める、生活のためのコミュニケーションも確実に存在していた。僕自身全然知らない人に助けてもらった。

 

僕は、傑作を傑作たらしめるのは文脈だと思っている。レディオヘッドの「キッド A」が最高傑作と言われたのは、20世紀の最後に音楽の未来を提示したからだ。作品のクオリティと、「20世紀の最後に~」の文脈が噛み合ったことで傑作に昇華したのだ。

 

『あつまれ どうぶつの森』もまた、新型コロナウイルスで人とのコミュニケーションが希薄になった時代に生まれた、という文脈を持つ。生まれるべくして生まれた傑作なのだ。

 

 

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A Short Hike

 

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アメリカのインディーメーカーのWhippoorwillが手掛けるアクションアドベンチャー。初代PSライクなちょっと粗いグラフィックの箱庭を自由に探索し、中央にそびえ立つ山の頂上を目指す。

 

一応頂上を目指す過程で困っている住人を助けたり、アイテムを集めたりといった行動が必要になるものの、難しさは一切なし。ひたすら自由で、どんな順番で箱庭を巡ってもいい。

また主人公のクレアが小鳥なのもポイント。羽ばたいて滑空でき、それがしがらみとは無縁のハイキングに拍車をかけている。とにかく快適で、どんな行動も苦にならない。

 

ちなみにこのゲーム、ボリュームとしてはかなり短く、2、3時間程度で終わる。だけど満足度はかなり高い。約2時間かけて、小鳥のクレアのちょっとしたロードムービーを鑑賞した。そんな気持ちにさせてくれる。

 

 

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22/7 音楽の時間

 

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やや頭打ち感のあるスマートフォン音ゲーだけど、そんなことお構いなしに2020年もたくさんの新作がリリースされた『プロジェクトセカイ カラフルステージ!』も『D4DJ Groovy Mix』も、本当にあの手この手だ。

そんなアプリのシーンにおいて、『22/7 音楽の時間』はバカ正直なくらいスタンダードな作品として誕生した。

 

例えば『D4DJ Groovy Mix』であればタップだけでなく画面下のスライダーも逐一動かさなくてはならない。一方『22/7 音楽の時間』は、タップとスクラッチ、あとは押しっぱなしのロングノーツがあるだけ。

 

それでも僕が10作品の一つに選んだのは、複雑さではなく遊びやすさに思い切って舵を切った点と、ファンコミュニティを信頼した点。

たぶんこれ、以前からのファンがついてこなければ一瞬で終わってたでしょ。ストーリーでは最初の世界観説明を省き、その代わりとしてキャラクターの個性を最大限に活かす。ちょっとしたセリフややり取りも、アニメを見て、人となりを知っているとより楽しめる内容。

 

どちらかというと音ゲーファンではなく、22/7を愛している人に向けて作られたゲーム。だからGOODでもコンボが継続する手軽さは理にかなっているし、実は計算されたシステムなのではと思う。

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今週の取材記事(11月23日~30日)

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「アサルトリリィ」のインタビュー記事その3&その4
この企画は9月の末くらいに始めて、ちんたらしてたらいつのまにか11月末になってしまった
アニメというのは生物で、スケジュールも抑えにくい
またインタビュー自体は結構前にやったので、ひょっとしたら「なんで最新話のあれを聞いてないの?」みたいなことも起こりがち

 

ちなみにアサルトリリィ関連はまだもうちょっとだけ続く
いつ掲載かは知らん

今週の取材記事(11月16日~22日)

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現在放送中の『アサルトリリィBOUQUET』のインタビュー。
連載と銘打ってあるとおり、まだもうちょっと続きます。

アニメのインタビューは難しいね。
たとえばゲームなら「ロード時間が長い」とか「UIが分かりづらい」とか、万人に共通する評価ポイントがあるんだけど、アニメはそこが曖昧だ。

僕がストーリーが悪いと思っても、他の誰かがいいと思ってるかもしれない。CGがしょぼくても、それを好きという人もいる。アニメの評価ポイントってそんなんばっかりだ。

だから僕は、わからないから話を聞いてるんだと思う。
アニメのことなんてわからないんだから、僕が生きる道はこれしかない。

今週の取材記事(10月5日~18日)

実は2週間分くらい溜まっていた

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劇場アニメ『WAVE!!~サーフィンやっぺ!!~』の完成披露会
通常なら舞台挨拶という形で劇場に行くところだけど、このコロナ禍、別会場で収録して、その映像を劇場で流す、という手法だった

 

僕も作品を仕事にかこつけて見させてもらった
サーフィンを題材にしたスポーツアニメで、初心者である主人公が大会出場を目指すのが大雑把なあらすじ

 

この手のアニメにありがちな嫌味を言ってくる対戦相手が一切いない、とても爽やかな世界だった

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『D4DJ』のライブイベント「グルミク Presents D4DJ D4 FES. ~LOVE!HUG!GROOVY!!~」
作中に登場する6ユニット・24名のキャストが集結するという豪華な内容で、観客もしっかり入っていた
オタクライブ特有の歓声がないのは違和感がすごいけど、それでも生で見られる環境になってきたことはひとまず喜ぼう

 

まぁ僕はオンライン配信を見るだけの取材だったけどね…
そっちのほうが楽だし
ひょっとしたらコロナ終息後も、現地に行かなくていいケースが増えるかもしれない
それって結構いいことなのでは

 

ここまで読んだ人だけのマル秘情報だけど
9月から職場が変わった
来月辺りから、新しい職場の効果が出てくるかもしれない
乞うご期待というか、僕が一番期待してる

空の青と本当の気持ち

 

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 2019年3月、映画『空の青さを知る人よ』の製作が発表されたとき、まっさきに連想したのはTHE YELLOW MONKEYの“空の青と本当の気持ち”だった。ただ単にタイトルの雰囲気が似ているからだ。

 

“空の青と本当の気持ち”は、1995年にリリースされたアルバム『FOUR SEASONS』の収録曲。イエローモンキーにおける初期から中期にかけての名曲として知られている。ヒロインである“君”に向けて、「空の青と本当の気持ちを、君に見てほしくて」と歌う、そんな自意識と妄想が詰まった曲。

生々しいグラムロックと、少年の心を描く歌謡曲の中間点を射抜いた、当時のイエローモンキーを象徴するような曲だ。

 

“空の青と本当の気持ち”の後、バンドは“JAM”を歌い、“楽園”を歌い、国民的バンドへの道を突き進んでいくことになる。もう25年も前のことである。

 

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 『空の青さを知る人よ』の発表から数ヶ月後、今度は主題歌をあいみょんが手掛けることを知らされる。楽曲のタイトルは映画と同じ“空の青さを知る人よ”。とても良い曲だった。

 

「君が知っている空の青さを知りたい」と願う、少女の歌だった。

 

 そんな“空の青さを知る人よ”も収録したアルバムが9月9日に発売される。タイトルは『おいしいパスタがあると聞いて』。

上述の楽曲以外にも、テレビドラマの主題歌があり、「映画クレヨンしんちゃん」の主題歌があり、さらに夜のニュース番組のテーマ曲まである。これだけでヒットメーカーとしての地位を確立したことは十分にうかがえるし、実際唯一無二の存在だと思う。

 

その一方で、あいみょんの魅力を一言で言える人は少ない。歌詞、メロディー、あるいはビートやアレンジ、佇まい。それらすべてにフックがあり、どこに引っかかるかは人それぞれなのだから当たり前だ。

 

でも、僕個人が考えるあいみょんの魅力なら一言で言える。

断定のダイナミズムだ。

あいみょんはいつだって、恋愛に、人生に、断定して力強く歌に昇華してきた人なのだ。

 

「君はロックを聴かない」と思いながら、少しでも僕に近づいてほしくて、こんな歌を聴かせて

「あした世界が終わるとしても」、君だけの居場所をつくってあげて

マリーゴールド」に似てる君を、いつまでも離さないと断言して

 

あいみょんとはそういう人なのだ。

 

しかし『おいしいパスタがあると聞いて』に収録されるシングル曲はちょっと違う。

ドラマや映画とのタイアップがグッと増え、劇中の登場人物に寄せた歌詞が多くなっている。もっとも象徴的なのは、やはり“空の青さを知る人よ”だ。

 

「君が知っている空の青さを知りたいから、追いかけている」と歌うこの曲は、最後に「届け」と願いを込めるところで終わっている。

追いついてもいないし、届いてもいない。これがおそらく、本作におけるあいみょんのスタンスなのだ。

 

振り返ると、イエローモンキーのアルバム『FOUR SEASONS』において“空の青と本当の気持ち”は、ラストを飾る曲だった。だから残念ながら、この物語を続きを知ることはできなかった。

一方、あいみょんの『おいしいパスタがあると聞いて』における“空の青さを知る人よ”は、全12曲のうち8曲目。物語の続き、「届け」という願いの続きを想像するには十分すぎる構成だ。

 

空の青さの先にあるものはなにか、あいみょんの新しいスタンスは、どんな着地点を見せるのか。

あいみょんは底知れない才能の持ち主だ。だからこちらも、底なしの期待をもってアルバムを迎えたい。

 

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今週の取材記事(8月17日~23日)

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人生初のリモート取材になった「ド級編隊エグゼロス」プロデューサーインタビュー
正直言ってこんなに難しいものだとは思わなかった
どうしても会話のテンポがずれるので、なかなかスムーズにことが進まない
結果的に一問一答みたいな、ぶつ切りのインタビューになってしまった

やっぱり対面のほうがいいのでコロナウイルスは一刻も早く収束してもらいたい
でも自宅勤務はとても楽なので、これは続けたい

 

ていうかこれでまた動いてる企画がほぼない状態になった

そろそろ秋アニメで色々考えるか